Elephant

■ 村岡Avenue-32R ■

前回はR特集だったのに、すっかり忘れてしまっていました。村岡シンゴのAvenue-32Rです。外見がAvenueだったので見落としていましたが、エンジン・シャシは32Rそのものです。

ライバル車としては珍しくボディ換装しています。とはいえ、Avenueボディも重いので、純粋な32Rとほとんど加速力の差は出ないと思われます。ワゴン車のボディにRのシャシ・エンジンの組み合わせは、実車でもありましたね。

標準で4WDでないボディを4WDシャシと組ませると、何故かガードが付いてきちゃいます。		中速域に大きな山がありますが、幅が広めな山なのでコントロール性は悪くなさそうですね。

車重が1500kg以上もあるのに、まずまずのゼロヨンタイムです。R26B-TT32にTitan-SCという強力なスーパーチャージャーのおかげですね。サスのSpitFireは村岡だけが持つレアパーツですし、楠木や矢吹マシンに比べて丁寧にチューンされているようです。

村岡マシンのエンジンチューンですが、パーツ追加なしでもっと詰めることができます。低圧縮ピストンのセット位置を最後にずらすだけでゼロヨンタイムが11.625に縮まります。さらにマフラーを外すと11.492が出ました。うーむ、もったいない……（笑）。

前回の続きで紹介した村岡マシンですが、Rベースのマシンとしては最高タイムを記録してくれました。

■ 関東最速 ■

さて、いよいよ今日の本命です。なかなか格好の良い登場の仕方といい、「関東最速」というスゴイ肩書きといい、この時期の登場人物としてはインパクトのある等々力さんの出番です。

引退したかつての最速の走り屋ということで、どことなく織田真学と立ち位置が似てる気がします。愛用のマシンが、ノーマルのEvoとElephantというのもOBっぽくて良いですよね。

しかしEvo-2000Gはまだしも、重いElephantでどこまで走れるものなのでしょうか。早速等々力マシンをチェックしてみましょう。

スポーツタイプのマシンとは違いますが、これはこれで迫力のある良いデザインだと思います。		Elephantの特性を無視した（笑）高回転重視のチューンです。もったいないような気もします。

予想通り、遅いです（汗）。Elephantにしては速い方かなというところですが……。ライバル？の織田Evo-2000G（13.269sec、259 km/h）と比べると、最高速は勝っていますがゼロヨンで負けています。二人がバトルしたらなかなかいい勝負になりそうな感じですね。

今回はこのElephantにスポットを当ててみたいと思います。Rよりさらに重く不利なElephantでどこまでいけるのかチャレンジしてみます。

■ Elephantシリーズ ■

Rほどではありませんが、Elephantにもバリエーションモデルがあります。下表に各マシンをノーマル状態でテストしたデータをまとめておきました。

Elephantシリーズにはエンジン4種、シャシ2種、ボディ1種が用意されています。シャシはElephant-Evo用のtype-ELE2が軽量で有利です。エンジンはDIA-350GD（Elephant用）とDIA-350EVO（Elephant-Evo用）が強力ですね。

実はチューン無しだとDIA-350GDエンジンが最も速いです。ELE2シャシと組み合わせると15.069とElephant-Evoのタイムを上回ります。

しかし今回はユニット組替えなし、標準で用意されている組み合わせでチューンをしてみたいと思います。ベースマシンは、ElephantとElephant-Evoの二つに絞ることにしました。

なお、トラックとバスのデータはオマケです（笑）。高速トラックが意外に速いので驚きました。Elephant-D（これもディーゼル）より速いです。研究次第でディーゼルエンジンでのクリアも可能かもしれません。また別な機会に挑戦してみたいですね。

■ Elephantをチューン ■

まずはElephantのチューンをしてみました。無理に高回転を持ち上げず、素直にDIA-350GDの特性を生かして中回転域をブーストした仕様です。

ElephantもエアロDiabloをつけると異様にカッコよくなります。チューンにはまだ余裕あります。		中速重視にしました。高回転の落ち込みが急なのでECUつけるとタイムが落ちてしまいます。

さすがに、11秒を切るのがやっとでしたが、86NA攻略マシン（11.092秒・239km/h）を少し上回ることができたので、クリアに使えるかもしれません。

お次はElephant-Evoのチューンです。こちらは少し仕様を変え、高回転も重視したバランスチューンにしてみました。ゼロヨンタイムは中回転重視チューン（10.492が出ました）よりも落ちるのですが、綺麗なフラットトルクになったのでこちらを載せておきます。

Power 744.5 ps Weight 1830 kg PWR 2.4 kg/ps 0-400m 10.669 sec MaxSpeed 305 km/h

どちらの仕様もターボを増やせば0.15秒ほどタイムが向上するはず（実際には800psを越すので測れませんが）ですが、どうしてもトルクカーブが急になりますし、やはりターボは3つまでが効率的な気がします。

ノーマルではGDエンジンのほうが速かったのですが、ターボチューンを施すとEVOエンジンのほうが好タイムを出してくれました。エンジン特性とターボとの相性などもあるのかもしれません。このへんは実際にチューンしてみないとわからないものですね。

今回のElephantのふたつの仕様、ゼロヨンタイムではあまり差がありません。しかし、軽くいくつかコースを走ってみると、明らかにElephant-Evo仕様のほうがタイムが良かったです（数秒単位で差がでました）。トルク曲線の違いによるものなのでしょうか。

■ Elephantについて ■

チューニングベース車としてのElephantは、その重さを考えればかなり健闘してくれたと思います。これだけパワーが出ていてもPWRは2.7や2.4といったところですしね。

最速を目標にするならわざわざElephantを選ぶことは無いと思いますが、Elephantに魅力を感じるならチューニング次第でクリアも可能なマシンだと思います。……あ、腕も必要でしょうねきっと（汗）。

最後に……
等々力さんのマシンとしては、今回の仕様は速過ぎる気もします。同じOB仲間の織田さんと同じくらいの速さの、もとの等々力マシンがやはり似合ってるのではないでしょうか。マシンの遅さは腕でカバーしつつ、もはや最速は目指していない余裕を持った大人の走り……それもまたカッコイイものですよね。

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