FF兄弟


■ 石川兄弟 ■

プロローグナイトでは主人公のライバルでした。BLRのアイドル・鈴木由佳を誘拐したこともあります。沢木の事故前には、思わせぶりな「ショータイム」の話。難馬さんの失踪時にも何やら怪しい噂。出所不明のパーツ。そしてディアブロチューンとの関わり……。

最初から最後まで悪役を貫き通したのが「硬派(カタハ)」の石川兄ですね。その兄のオマケ的な扱いだったのが「純情」石川弟でした。BLRの山田とは遅いもの同士の絆で結ばれていたようですが、赤碕に重大な告白をしたっきり行方不明に……。


石川兄弟とは何度かバトルする機会がありましたが、GetRewardのチャンスは2回、プロローグナイトと第3夜だけでした。プロローグナイトのマシンは藤沢先輩で性能だけ載せてあります。そこで今回は、第3夜の石川兄のマシンを調べることから始めてみたいと思います。


■ 石川兄GRA-Hyena ■

本牧埠頭での石川兄弟とのバトルでは、石川兄のマシンの速さに驚かされました。そして、GetReward画面では未入手パーツがてんこ盛り状態なことにも驚かされたものです。ではさっそく、その時のマシンをチェックしてみましょう。

石川兄GRA-Hyenaのコンプリート画面 石川兄GRA-Hyenaの性能曲線
オレンジはいい色なんですけどね。なんだか石川兄カラーって感じがして使ったことないです。
ノーマルでも180ps出ているエンジンなので、ライトチューンといったところです。
● 石川兄GRA-HyenaのSPEC
E: BC18
[Suicide] [Killer-JET] [LoComp/-1] [WonTec-ECU]
C: type-GRA
[SharpShooter] [WonTec-Mg] [BRAKE-D]
B: GRA1800
[Orange] [Wing-D5] [Aero-OLD] [Coffin]

Power 237.6 ps
Weight 1143kg
PWR 4.8 kg/ps
0-400m 13.336 sec
MaxSpeed 261 km/h

今見てみると、最後まで使えるほど良いパーツは無いことがわかります。例えば、Suicideはこの時点では貴重なターボですが、ターボフルテスト・その2でもわかるように性能はお粗末です。その他のパーツも、基本的にどれも一時しのぎ用のパーツばかりです。それでも何度も再戦して全パーツゲットしてしたくなるのが人情というものですよね(笑)。

マシン名のGRA-Hyena(ハイエナ)というのは、石川兄のことではなくて、もしかしたら徹底的にパーツを剥ぎ取るプレイヤーのことを指していたのかもしれません(汗)。かく言う自分も、怪しげなパーツと知りつつ、石川兄から奪い取ったWonTec-Mgを長いこと使っていたことを思い出しました(笑)。


パーツはともかく、石川兄GRA-Hyenaはこの時点にしては侮れない仕上がりですね。参考までに、石川兄マシンの馬力・車重・ゼロヨンタイムの変遷をまとめておきました。これを見るとなかなか着実にチューンされていることがわかります。


石川兄GRA-Siのチューンデータ
馬力・車重 0-400m 馬力・車重 0-400m 馬力・車重 0-400m
ノーマル
プロローグ
第3夜
180.0ps・1140kg 14.036sec 183.6ps・1147kg 13.958sec 237.6ps・1143kg 13.336sec

この後石川兄は、桜木町GTの川崎と同じCancerに乗り換えてしまいますが……恐らくGRA-Siベースでチューンしていったほうが速かったかと(笑)。


■ FFマシン・フルテスト ■

そういえば、石川兄弟(弟はCVC1600でしたか)も山田も、みなH社のFFマシンに乗っていますよね。このまま石川兄マシンをチューンしても面白く無さそうな気がしたので(笑)、H社FFマシンを少しテストしてみました。


H社のFFマシンをノーマル状態でテストしたデータ
マシン名 馬力・車重 PWR 0-400m
CVC1500LEV 104.3ps・1010kg 9.6 15.758sec
CVC1500Vi 129.9ps・1040kg 8.0 15.425sec
CVC1600 167.4ps・1140kg 6.8 14.669sec
CVC1600R 181.8ps・1070kg 5.8 13.758sec
GRA-Xi 120.6ps・1090kg 9.0 15.525sec
GRA-Ti 120.6ps・1070kg 8.8 15.369sec
GRA-Si 180.0ps・1140kg 6.3 14.036sec
GRA-R 200.9ps・1140kg 5.6 13.136sec

CVC1600Rもかなりの高性能ぶりですが、さすがにGRA-Rは別格の速さです。ノーマルなのに石川兄GRA-Hyenaよりも速いとは驚きました。こうなると、他のマシンの速さも知りたくなってきます。というわけで、その他のFFマシンも調べてみました。


上記以外の全FFマシンをノーマル状態でテストしたデータ
マシン名 馬力・車重 PWR 0-400m
STAR-S 85.2ps・890kg 10.4 16.725sec
STAR-V 131.5ps・965kg 7.3 15.592sec
Celine-S1 139.8ps・1180kg 8.4 14.925sec
Celine-S2 200.2ps・1220kg 6.0 13.958sec
Celine-S3 200.2ps・1230kg 6.0 13.925sec
Avenue 144.2ps・1390kg 9.6 15.336sec
Wagon660 56.6ps・765kg 13.5 17.892sec
Wagon660R 63.5ps・770kg 12.1 17.092sec
Micro-GT 62.1ps・740kg 11.9 16.925sec

ゲーム内では、以上の他にエンジン載せ換えのマシン(元町Q'sのWagon660や鈴木のMicro-GT等)も登場します。それにしても、ベースマシンとしてのFF車が意外と少ないことにも驚きました。H車のマシンが全FF車の半数近くを占めていることも興味深いです。

これらのデータを見ると、FFでゼロヨン14秒を切るのは、Celine-S2・S3、CVC1600R、GRA-Rの4台だけです。そして、FF上位ワンツーはH社の2台のマシンでした。

CVC1600Rとの車重差を見る限り、GRA-Rの速さの秘密は、そのエンジンのポテンシャルの高さによるものと思えます。試しにGRA-RにCeline-S3のエンジンを載せてテストしたところ、13.392というタイムでした。Celine-S3のエンジン、G-3S Celineの実力も相当なものですが、やはりGRA-RのBC18-Rが一枚上手なようです。


今回はこの最速FFマシン、GRA-Rを材料にFFの可能性を探ってみたいと思います。


■ サンプルチューンでシャシテスト ■

いつものように純正組み合わせですぐチューンしようかと思いましたが、データ集めにとシャシ換装だけ試してみることにしました。最強Rのときと同じく、サンプルチューンを施してみます。BC18-RエンジンがNAなので、今回はNAチューンにしてみました。

● GRA-R・サンプルチューンのSPEC
E: BC18-R
[BoreUp/400] [HiCam-H/-2] [Hunaudieres] [LoComp/-1] [Friction-0] [FW-PRO]
C: type-GRAR
B: GRA1800

Power 412.0 ps
Weight 1135 kg
PWR 2.7 kg/ps
0-400m 11.569 sec
MaxSpeed 未計測

NAチューンながらハイカムのおかげで400psを越えました。通常は中速型のM/-2ハイカムで好タイムが出ることが多いのですが、今回は高速型H/-2タイプが僅かに上回りました。とはいえ差は極小ですし、トルクカーブからすると実戦向きなのはM/-2タイプかもしれません。ひとまずこのままテストを続けることにします。

お次はシャシ換装のテストです。H社FFマシンのシャシに絞り、換装した結果は以下のようになりました。


GRA-R・サンプルチューンをH社FFマシンのシャシで換装したデータ
シャシ名 車重 1速(1) 0-400m 0-400m(2)
(1)1速から2速へシフトアップする時の速度。  (2)タイヤにFinalWeponを装着。
type-CVL 1055kg 69km/h 11.425sec 11.336sec
type-CVV 1080kg 71km/h 11.625sec 11.492sec
type-CVC 1165kg 71km/h 11.925sec 11.792sec
type-CVCR 1095kg 71km/h 11.425sec 11.292sec
type-GRX 1110kg 72km/h 11.725sec 11.569sec
type-GRT 1090kg 70km/h 11.592sec 11.492sec
type-GRA 1135kg 72km/h 11.825sec 11.692sec
type-GRAR 1135kg 73km/h 11.569sec 11.469sec

シフトアップ時の速度は、減速比(タイヤサイズ?)の違いによる加速力の差を考慮に入れるための参考値です。標準装備のタイヤに差がある場合を考え、タイヤにFinalWeponを装着したデータも載せてあります。

これをみると、CVCシリーズ、GRAシリーズともフラッグシップモデルのtype-Rが、車重の重さをものともせず最高記録を出しています。シャシの加速性能を決めるのは「車重」「タイヤのグリップ力」「減速比」だけではないのでしょうか?


今までもシャシ換装や兄弟車種のテスト時に、このような車重とゼロヨンタイムの逆転現象が起こっていました。type-33Rとtype-34R、Celine-S2とCeline-S3、type-C7とtype-D7等です。逆転現象を起こしているシャシの共通点は……。

「上位グレードあるいは新型」のシャシだということです。

タイヤを揃えても順位は変わらず、場合によっては車重だけでなく減速比でも不利なのに速かったりします。またこの傾向はどの駆動方式の車種でも当てはまるようです。現実のクルマでのグレードによる装備の違いを考えていたら、ふと思い当たることが……。


これはひょっとすると「タイヤの幅」の差ではないでしょうか。表記性能にはありませんが、185/60R14とか195/50R15といったような、タイヤの幅や扁平率が設定されているとすればつじつまが合う気がします。

もしタイヤ幅が設定されているとすれば、コーナーリングにも影響してくるはずですが、どうなのでしょう。表記されていない以上、確認はできませんが、シャシの加速性能に関わるパラメーターが見えない部分でも設定されていることは確かなようです。


■ GRA-Rを二通りでフルチューン ■

シャシテストの結果、GRA-Rはエンジンだけでなくシャシでも高い性能を持っていることがわかったので、まずは軽量化も施してNAフルチューン仕様にしてみました。

GRA-R・NAフルチューンのコンプリート画面 GRA-R・NAフルチューンの性能曲線
何となくオレンジのままにしておきました。Diabloエアロが実によく似合っています。
ハイカムH/-2のおかげでピーキーなトルク特性ですが、ECUとの相性は良さそうです。
● GRA-R・NAフルチューンのSPEC
E: BC18-R
[BoreUp/400] [HiCam-H/-2] [Hunaudieres] [LoComp/-1] [Friction-0] [FW-PRO]
C: type-GRAR
[FinalWeapon] [SpeedTech-S] [C-Diet/50] [C-Diet/40] [C-Diet/30] [C-Diet/20] [C-Diet/10]
B: GRA1800
[Orange] [Aero-Diablo] [B-Diet/40] [B-Diet/30] [B-Diet/20] [B-Diet/10] [CFRP-Door]

Power 412.0 ps
Weight 847 kg
PWR 2.0 kg/ps
0-400m 10.336 sec
MaxSpeed 297 km/h

10秒を切れなかったのは残念ですが、NAとしては満足できる速さだと思います。ちなみにハイカムをM/-2に、ECUをSimple-Techに変更しても10.369が出ました。トルクカーブからするとM/-2仕様のほうが実戦向きかもしれません。

お次はターボも使用してフルチューン仕様にしてみます。


GRA-R・フルチューンの性能曲線 GRA-R・NAフルチューンの性能曲線
やや山が高いですが、1万回転まで回るので高回転域がキープできるのが強みです。
NAチューンのハイカムM/-2仕様です。ゼロヨン10.369とこちらもなかなかの仕上がりです。
● GRA-R・フルチューンのSPEC
E: BC18-R
[Venus&Mars] [DoubleImpact] [Slash] [Hunaudieres] [LoComp/-1] [Friction-0] [FW-PRO]
(Chassis、BodyはNAフルチューンと同じ)

Power 577.2 ps
Weight 881 kg
PWR 1.5 kg/ps
0-400m 9.269 sec
MaxSpeed 300 km/h

標準組み合わせのチューンドマシンのゼロヨン最高タイムは、これまでは雨村Seven-FD280の9.525秒が最高だったのですが、見事に更新してくれました。とはいえ雨村Sevenはターボ2基での記録であり、ターボ3基の仮チューンではゼロヨン8秒台に突入しています。GRA-Rはすでに3基使用しているので、ターボを追加しても8秒台は無理そうです。

しかし、GRA-RがSeven-FDにひけをとらない性能であることは間違いないでしょう。軽量なことに加えて、やはり高性能エンジンBC18-Rの威力だと思います。さすがに最高速はクラス相応な記録に留まってしまったのは残念ですが……。

今回のマシンは、NAフルチューン、フルチューンとも、素直なエンジン特性のおかげでとてもチューンしやすかったを付け加えておきます。


■ FFだって速い! ■

ゼロヨンで不利だとか大パワーは無理だとか言われるFFですが、ことこのゲームに限ってはあまりハンデを感じません。むしろ軽量さが大きな武器になっていると思います。しかしベースマシンが中排気量止まりなのは最速マシンの作成に不利なことは確かです。

そんな中、今回のマシンは280psクラスにも引けをとらない速さを見せてくれました。FF最速のGRA-Rとはいえ、排気量1800ccとは思えない驚異的な記録をマークしています。これほどの高性能エンジンだけに、ミッションが6速でないのがとても残念です。


ボディカラーはオレンジのままでしたが、石川兄にはもったいなさすぎるマシンです(笑)。石川弟なら……まだどこかで元気なら一度は乗せてあげたい気がしますが……そのときは山田用にも速いマシンが必要になってしまいますね(笑)。

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