「R」


■ 楠木蒲生と矢吹天成の33typeR ■

二人とも別々のチームのリーダーなのにひとまとめにしちゃってます(汗)。登場時機が遅かったせいか、どうもインパクトにかけるんですよねぇ。バトルもありましたが、すでに主人公のマシンもかなりなレベルに達しているせいで、たいていの人は苦労しないで勝ててしまったと思います。

今回、この二人を取り上げたのはひとえにそのマシンのためです。二人とも33typeRに乗っているんですよね。というわけで、さっさとマシンのチェックに入ってしまいましょう(笑)。

楠木33typeRのコンプリート画面 矢吹33typeRのコンプリート画面
二人ともCカーエアロにツートーンカラー。スペック的にも似たりよったりな感じですね。
こちらは矢吹マシン。最高速セッティングにされてるようです。しかしパワーが足りない感じ。
● 楠木33typeRのSPEC
E: R26B-TT33
[Kamikaze] [Mid-Boost] [LoComp/-1]
C: type-33R
[Patriot] [Independence]
B: 33typeR
[Gold&Black] [Aero-C]

Power 395.5 ps
Weight 1603 kg
PWR 4.0 kg/ps
0-400m 12.592 sec
MaxSpeed 284 km/h
● 矢吹33typeRのSPEC
E: R26B-TT33
[Buffalo] [Hunaudieres] [EXT-85] [LoComp/-1]
C: type-33R
[Patriot] [MgMesh]
B: 33typeR
[White&Red] [EX-Wing-D] [Aero-C] [WG Sticker]

Power 438.8 ps
Weight 1606 kg
PWR 3.6 kg/ps
0-400m 12.569 sec
MaxSpeed 284 km/h

C1と湾岸という、二人のテリトリーの違いに合わせてセッティングが変えられているようです。しかし絶対パワーが足りないので、矢吹マシンの最高速も楠木マシンと同程度にとどまりました。高速向けセッティングでスタートが弱そうな矢吹マシンですが、ゼロヨンタイムはむしろ楠木マシンよりも少し良いくらいです。

2台とも、この時期に出てくるライバル車としては弱すぎる気もします。ゼロヨンタイムでは、元町Q'sの2台はもちろん、辻本マシンより遅いですしね。人物としての扱いも与えられたマシンの性能もイマイチな感のある二人でした(汗)。


■ 「R」について ■

今回の本題は「R」考察です。楠木・矢吹の33typeR以外に、32typeR、そしてボディこそありませんがエンジンとシャシが用意されている34typeR。レースゲームでは欠かせない、最強マシンの一角に数えられる「R」について、このゲーム内でのポテンシャルを探っていきたいと思います。

まずは下の表をちょっと見てください。


国産スポーツタイプ280psマシンを
純正組み合わせ、チューン無しでテストしたデータ
車種 馬力・車重 PWR 0-400m
32typeR 280.3ps・1580kg 5.6 13.758sec
33typeR 280.3ps・1595kg 5.6 13.692sec
Zeta3000TT 280.3ps・1565kg 5.5 14.592sec
RZ-3000 280.1ps・1530kg 5.4 13.336sec
HighwayStar 280.5ps・1290kg 4.5 12.169sec
Seven-FD280 279.4ps・1295kg 4.6 12.892sec
Evo-2000G 280.3ps・1390kg 4.9 13.236sec
WR-2000 276.6ps・1270kg 4.5 12.858sec
CVC1600R 181.8ps・1070kg 5.8 13.758sec
GRA-R 200.9ps・1140kg 5.6 13.136sec

エンジン・シャシ・ボディをセットにしてテストしてみたものです。280psクラスで載ってない車種もありますが、CVC1600R、GRA-Rは参考用に並べてみました。データ的には、納得のいくものもあれば、どうも変だと思えるものもあります。

このゲームの場合、マシン1台1台のバランスだけでなく、エンジン・シャシ・ボディを別々にした状態でもバランスを取る必要があります。むしろそのほうが重要かもしれません。そのため、コンプリート状態では逆におかしな点も出てきてしまうのでしょう。

32、33Rの設定は遅すぎるようには感じますね。最強と謳われるRシリーズ、確かにエンジンは最高クラスの性能を持っています。しかしマシンコンプリートとしてみると、CVC1600Rといい勝負、Seven-FD280やHighwayStar相手はとてもとても……といった感じです(汗)。


■ 最強の「R」を求めて ■

Rシリーズには32・33・34それぞれのエンジン、シャシ、ボディ(34Rは無い)があります。これらを組み換えて、「Rの中での最強の組み合わせ」を調べてみました。横軸にシャシ、縦軸にエンジン、ボディは32Rのものでテストしています。


Rシリーズのエンジンとシャシを組み換えて
チューン無しの状態でテストしたデータ(ボディは全て32typeR)
→シャシ
↓エンジン
type-32R type-33R type-34R
R26B-TT32 280.3ps・1580kg
13.758sec
280.3ps・1595kg
13.892sec
280.3ps・1605kg
13.825sec
R26B-TT33 280.3ps・1580kg
13.525sec
280.3ps・1595kg
13.692sec
280.3ps・1605kg
13.592sec
R26B-TT34 280.3ps・1580kg
13.336sec
280.3ps・1595kg
13.425sec
280.3ps・1605kg
13.369sec

エンジンは最後発のR26B-TT34が、シャシはRとしては最軽量のtype-32Rが好結果なのは間違い無さそうです。

しかしシャシではなぜか、重いはずの34Rが33Rより良い結果になっています。ちなみにエンジン・シャシ・ボディでLvMaxまで行ってないのは34Rのシャシだけで、他は全てMaxあるいはLv8になっています。(ユニットのレベルに関しては禅さんのHP「横浜最遅伝説」に検証が載っています。ユニットレベルは速さに影響しないようです)。

ベストタイムの出たエンジンR26B-TT34/シャシtype-32Rの組み合わせで、ボディだけ33typeRにしてみました。車重は1580kgと変わりませんが、タイムは13.369と、32typeRボディでの記録よりわずかに遅くなってしまいました。


このテストの結果、「Rの中での最強の組み合わせ」は「エンジンR26B-TT34/シャシtype-32R/ボディ32typeR」となりました。(単純にゼロヨンタイムから判断しただけですが。)


さて、シャシで一部、重量とタイムの関係が一致しない結果が出ました。次項ではこの点について少し詳しく調べてみたいと思います。


■ 車重と速さの関係 ■

Rシリーズの最大の弱点は、やはりその重さにあります。「軽ければ速い」とよく言いますが、車重が速さにどの程度の影響を与えているか、具体的にテストしてみることにします。

マシンを軽量化するためのパーツとして、C-DietとB-Dietが用意されています。これをフルに使えば合計250kgもの軽量化ができます。しかし今回はさらに広範囲をテストするために、少し工夫をしてみました。

ゲーム中最軽量と思われるtype-EUROシャシとBackyard-SPボディ、それにR26B-TT34エンジンを組み合わせると車重805kgのマシンになります。ここにバラストを追加して重い車重にしておいて、バラストを外すことで仮想軽量化状態を作り出そうという試みです。


R26B-TT34/type-EURO/Backyard-SPの組み合わせに
ダイエット・バラストを使用して車重を変更、ゼロヨンテストしたデータ
車重(kg) ゼロヨン(sec) 向上(sec) 車重(kg) ゼロヨン(sec) 向上(sec)
2105 14.925 1205 12.292 0.300
2005 14.669 0.256 1105 11.925 0.367
1905 14.425 0.244 1005 11.569 0.356
1805 14.092 0.333 905 11.192 0.377
1705 13.825 0.267
805
10.758 0.434
1605
13.569 0.256 705 10.369 0.389
1505 13.236 0.333 605 9.925 0.444
1405 12.892 0.344 555 9.669 0.256
1305 12.592 0.300 535 9.569 0.100

表中で赤くなっている1605kgは仮想Rの標準車重です。本物のRで34エンジン/34シャシ/32ボディの時と同じ車重ですが、この仮想Rのほうがわずかに遅いです。しかし、テストとしては十分通用する程度の差だと思います。

805kgはこの仮想Rの真の姿、バラストもダイエットもない状態です。最後の※印のデータは、ダイエットパーツを使用しての限界車重と、ドアやエアロも含めて軽量化した限界車重です。向上というのは、その車重になったときにひとつ前の段階と比べて何秒タイムが短縮できたかということです。

100kgずつ減量してますが、車重が重い段階ではタイム向上幅が小さく、車重が軽くなるほど効果が増えていくようです。通常の組み合わせ範囲の車重では、100kg減で0.3〜0.4秒のタイム向上が見込めそうです。

280psクラス比較で好結果を残していたのはHighwayStarやSeven-FD280ですが、Rシリーズも車重1300kgくらいになれば同程度のタイムが期待できそうです。しかしR最強の組み合わせで1580kgもあるので、バラストで目一杯軽量化しても1330kg……。

そもそも、HighwayStarやSeven-FD280でも同じように軽量化できるわけですから差は縮まりませんね(汗)。


Rシリーズは、エンジンこそ最強の一角にありますが、シャシ・ボディはそうではありません。シャシの重量ワースト10をリストにしてみました。

  1. 4275kg / type-BUS
  2. 1615kg / type-TRK
  3. 1380kg / type-ELE
  4. 1260kg / type-ELE2
  5. 1160kg / type-COS
  6. 1115kg / type-34R
  7. 1105kg / MOVE-33R
  8. 1105kg / type-33R
  9. 1090kg / type-32R
  10. 1065kg / type-Zeta

バスやトラック、Elephantといった横綱クラスに次ぐ重さを誇っています。ボディはリストにしませんが、やはり同じような位置にいます。車重がそのまま速さにつながるこのゲームにおいてRシリーズは、「最強のエンジンを最弱のシャシ・ボディに搭載したマシン」と言ってもいいかもしれません(汗)。


■ 悩んだすえにとうとう…… ■

車重変化テストは、車重の軽さの圧倒的有利さを見せ付けてくれました。そしてRシリーズの致命的な弱点をまざまざと浮き彫りにした気がします。

さきほど、ユニット組替えで最強Rの組み合わせを調べました。しかし最強Rといえども車重がネックなのは変わりません。エンジンのパワーアップもそうですが、軽量化についても、突き詰めていくと「ベースの差は埋まらない」のです。

こうなったらせめてシャシだけでも軽いものに……(爆)。

シャシを変えてしまって、果たして「R」といえるのかは微妙ですが(汗)、ここはあえて挑戦してみることにしました。

次は、シャシ選びの前にエンジンだけチューンを施します。チューンの有無で今後のテスト結果に違いが出る可能性もあるためです。ターボ2基の軽めのチューンですが、ゼロヨンタイムと扱いやすさを両立させたバランスの良いチューンだと思います。


R26B-TT34・サンプルチューンのコンプリート画面 R26B-TT34・サンプルチューンの性能曲線図
Rシリーズの中でも、32Rの外観はやはり最もRらしい気がします。もう20年近く経つんですね。
パワー、ゼロヨンタイムを追求するともっこり型になるのですが、今回は綺麗なカーブです。
● R26B-TT34・サンプルチューンのSPEC
E: R26B-TT34
[Hercules-SCT] [Venus&Mars] [Hunaudieres] [LoComp/-1] [Friction-0] [FW-PRO]
C: type-32R
B: 32typeR

Power 699.6 ps
Weight 1617 kg
PWR 2.3 kg/ps
0-400m 10.425 sec
MaxSpeed 未計測

比較用にエンジンを800馬力のR26B-MOVEに変えてみると、ゼロヨンタイム11.469でした。最高速バトルはわかりませんが、通常バトルなら今回の仕様のエンジンのほうが速いと思います。このまま軽量化して仕上げても十分な速さだとは思いますが、やはり「R」ですから(笑)。最強を目指したいですよね。


■ 「最強R」のシャシ選び ■

ベースができたので、早速シャシ選びを始めてみたいと思います。いくらRの名を捨てるとはいえ(捨ててませんって)、どんなシャシでもOKではつまらないです。まずは、Rこそ付きませんが同シリーズのGTバージョンのシャシを試してみます。

ここでも重量とタイムが必ずしも一致していませんが、どれも満足できるほどは向上してくれません。車重は200kg近く軽くなっているんですけどねぇ……。次はもう少し範囲を広げ、同じN社のマシンの中からです。

14Qでようやく0.33秒短縮と、100kg減と同等のタイム向上が見られました。しかし車重の差は約270kgもあるんですよね。参考のために(あくまで参考のためですよ。タイム良くても使いませんっ)他社のマシンのシャシも試してみます。

EV5RとWR22は4WD、HSはMRです。どうやら駆動方式でもかなりタイムが変わるようです。車重の減りに比べてタイム短縮が少ないのは、Rの駆動方式が4WDで、軽量化のために選ばれたシャシがFR方式ばかりなのも原因のようです。


4WD、MR、RR、
確かに0→400には有利なシャシーは限られる。
しかしBESTは
いちばんLIKEなシャシー !!
魂で DRIVING !!


魂って言われても……(汗)。FRでのベストタイムはHS20です。車重がより軽い14Qよりも良いタイムなのが気に入りませんね(笑)。他社のシャシはいやですし、こうなったらいっそ外車に魂を売……

……ま、まあ、やはりN社のマシンから選びたいところですよね。今までテストしてきたシャシは、減速比が似た範囲なので最高速も同程度になるはずです。これ以降は少し最高速が下がる可能性もありますが、軽量さを求めてみます。

RSTは藤沢先輩のマシンと同じシャシですね。そして、RSでついに10秒の壁を切りました。車重360kg減で、タイム向上は0.533秒……。もうここまで来たらN車のFinalWepon(最終兵器)の出番です! この下はありません!

車重は実に460kg減!でタイム向上は0.8秒です。こうなったらボディもいっちゃいましょう。N車の最軽量ボディとなると……

あれ? 最強のRを求めていたはずなのに何かが違う気がします……。


■ 最強のN車 ■

ここで一度エンジンをノーマル状態に戻し、上記の組み合わせを国産280psマシンと比べてみました。

テストマシンと国産280psクラスの比較
車種 馬力・車重 PWR 0-400m
テストマシン 293.0ps・1010kg 3.4 11.758sec
HighwayStar 280.5ps・1290kg 4.5 12.169sec
Seven-FD280 279.4ps・1295kg 4.6 12.892sec
WR-2000 276.6ps・1270kg 4.5 12.858sec

これなら間違いなく最強のアー………N車と言えるでしょう。当初の目的と変わってしまいましたが、テストの結果をもとにマシンメイクしてみます。

● R26B-TT34・最強N車バージョンのSPEC
E: R26B-TT34
[Hercules-SCT] [Venus&Mars] [Hunaudieres] [LoComp/-1] [Friction-0] [FW-PRO]
C: type-2400
[FinalWeapon] [Independence] [Dimension-4] [C-Diet/50] [C-Diet/40] [C-Diet/30] [C-Diet/20] [C-Diet/10]
B: Zeta2400
[Carbon-OLD] [EX-Wing-B] [T's Brown] [B-Diet/40] [B-Diet/30] [B-Diet/20] [B-Diet/10]
Power 699.6 ps
Weight 794 kg
PWR 1.1 kg/ps
0-400m 8.525 sec
MaxSpeed 351 km/h
R26B-TT34・最強N車バージョンのコンプリート画面

カラー無しだと車体色は青になるのですが、違う横浜のマシンになってしまいそうなので、高橋カラーにしました。エンジンはまだ余力を残したチューンなので、もっと速いマシンに仕上げることも可能ですが、今回はここまでにしておきます。

最後の最後で思わぬ方向に進んでしまいましたが、Zeta2400でDiablo-Zetaとの決着をつけるというのも面白そうです。

やはり最強を求めていくと、エンジンはまだいいのですがシャシ・ボディは選択肢が少なくなってしまいますね。今回はN車限定ということにしたのでZeta2400に落ち着きましたが、限定を外すと最終的にはあのユニットになってしまうんですよね(笑)。


なお、今回は「R」にスポットを当てたので、他社のマシンを除外するような物言いになってしまったところもあり、不快に感じられた方がいたとしたらお詫びします。もちろん他社のマシンも好きですし、話題として取り上げるマシン次第では、逆にRを敵として扱うかもしれません(笑)。あしからず。


■ 最後に……やっぱり「R」 ■

最強N車バージョンもいいけれど、やっぱり最後はRで締めたい気がします。サンプルチューンで手をつけていなかったシャシとボディを仕上げたマシンを最後に載せておきます。

● 32typeR-TT34のSPEC
E: R26B-TT34
[Hercules-SCT] [Venus&Mars] [Hunaudieres] [LoComp/-1] [Friction-0] [FW-PRO]
C: type-32R
[FinalWeapon] [Independence] [Dimension-1] [C-Diet/50] [C-Diet/40] [C-Diet/30] [C-Diet/20] [C-Diet/10]
B: 32typeR
[EX-Wing-D] [B-Diet/40] [B-Diet/30] [B-Diet/20] [B-Diet/10] [CFRP-Door] [CFRP-Bonnet] [Bucket-RS]
Power 699.6 ps
Weight 1342 kg
PWR 1.9 kg/ps
0-400m 9.792 sec
MaxSpeed 341 km/h
32typeR-TT34の外観

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